■土曜日の早朝■


□□が眼を醒ますと、
目の前に先生の顔があった。

私「先生…?」
「寝てるの…?」

□□は泣き出した。

私「また…起きたら忘れちゃうんでしょう?」
「バカ…もう…」



あの日
早く大人になりなさいって言われた日から

私、頑張ったんだよ。
はやく大人になりたくて 好き嫌いもやめた
いい奥さんになりたくて 掃除も料理も頑張った
綺麗になりたくて 雑誌を読んで、化粧水も買った。ストパもかけた。

でも、頑張っても
先生は振り向いてくれなかった。

背が伸びて 胸が膨らんできて
生理が来て やっと女になっても

ちっとも振り向いてくれなかった。

学校で告白されたり、
街で声をかけられたりすることが増えて

先生が、私のアタマを撫でたり、
笑顔で喋ってくれることが減った。

そっか…
大きくなってみても、先生のタイプじゃなかったら
意味ないんだ…

そう思って悲しかった13歳の夜に
先生が、ひどく酔っぱらって帰ってきた。

そんな風に酔っぱらって帰ってきた先生は初めて見た。

堤「□□~

そう言うと、私をキツく抱きしめた。

私「もう先生~お酒臭いよ~」

…けど、先生に触られるのは久しぶりだったから嬉しかった。

堤「□□…」

名前を呼ばれ、オデコとオデコが重なった。

堤「□□は、可愛くなったな。」
私「へっ?ほんとうに?」

堤「あぁ」

私が、にっこり笑うと

堤「そんな可愛い顔するなよ」

また、ぎゅっと抱きしめられた。



先生が…私に笑ってくれるから
私が甘えても、困ったり 拒否したりしないから
嬉しくて…
先生が酔っぱらって帰った日は、必ず傍にいく様になった。

抱き付いたり 手をつないだり、膝の上に乗ったり…
ふざけたフリをしてキスしたときも、先生はやさしくキスをし返してくれた。

そんな夜は、
自分のベッドの中で祈るの。

先生が、全部忘れます様にって

だって…私にしていることを知ったら
先生はショックでしょう?

私に手を出したと知ったら
真面目な先生は自分のしたことに耐えられない。
もう、先生と暮らせなくなる。

それが嫌で【魔法】をかける

もっと、ずっと…先生と暮らせる魔法。

だから、

私と先生の大切な時間…
一晩寝てしまうと、先生は忘れてしまう。

時には、記憶が残っているときもあったけど
私が何もなかったかの様に振る舞うと、

きっと夢を見たんだろう…と、思い直し
先生は気にしなくなる。



(私:魔法をかけなきゃ…)

先生が起きる前に。

夜、あったこと 全部
忘れる魔法

寝ている先生の頬に触れる。
そのまま、先生にキスした。

私「……ふ、」

□□は、堪えきれずに泣き出した。

(私:忘れないで…先生…)

先生が起きない様に
声を殺しながら。

忘れないで、先生…
私に何回もキスしたこと
私の声も、色も、味も、形も
私を突き上げながら
「愛してる」と、言ったことも―――

゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜

【日曜日の朝】

眼が醒めると、堤は全てを思い出していた。

堤「何てことだ…」

そして自己嫌悪に陥っていた。

ここ1年、□□が急に大人っぽくなってきて
直視できなくて…避けていた。

その頃から、
頻繁に、□□の夢を見るようになった。

それが昨夜の【記憶】なのか、
それとも只の【夢】なのか
わからなかったが、

□□の態度から
きっと夢なのだろうと思っていた。

(堤:最低だな、俺は…)

13歳の少女に、酔っては体を触り
14歳で強姦するとは。

(堤:世間にバレたら逮捕だな…でも)

大切なことを、想い出した。

堤が、□□の肩に触れる。

私「ん…」

小さい肩…
まだ折れそうに細い腰

俺は、この小さい肩を押さえつけ
細い腰に乱暴したんだな…

でも、憶えていよう。
もう二度と
□□が1人で抱え込まない様に。

堤は、□□にキスをした。

□□が起きる。

堤「おはよう、□□」

私「お、はよ…せんせ…」

堤「『真一さん』だろ…?ニヤニヤ」

私「!?想い出したの!???」

堤「あぁ。」
「□□の声も、色も…味も、形も。」

□□の顔が赤く染まる。
更に、堤は耳元で

堤「愛してるって、言ったことも」
私「も~~~~!!やっぱりダメ!!また忘れちゃえ~~~!!」

枕で暴れる□□の腕をつかみ、堤は乱暴にキスをした。

゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜


おしまい
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